老犬介護の水分ケア|無理なく続けられる小さな工夫
水分をあまり飲まなくなってきたと感じる老犬の様子に
不安を覚えることはありませんか。
「飲んでいないのでは?」「体に負担がかかっていない?」
そんな小さな心配が積もると、介護をしている側の気持ちまで
固くなることがあります。
この記事では
わが家の13歳ポメラニアン・けんしとの日々を通じて見つけた
「水分とごはんのやさしい工夫」をお届けします。
無理なく取り入れられて、今日から少し安心できるヒントになればうれしいです。
老犬介護で水分補給が気になる理由
老犬になると、体のリズムや好みが変わってくることがあります。
中には、お水をあまり飲まないように見える子もいます。
喉の渇きをはっきり感じにくくなっている場合や
口の中が乾燥して、飲みにくさがあるケースも考えられます。
しかし、その傾向には個体差があり
すべての老犬に当てはまるわけではありません。
だからこそ「水分、足りているかな?」という飼い主の気づきが
老犬と暮らすうえでの大事なサインになります。
日々の変化をやさしく見守りながら
その子にあったケアを探っていくことが
介護の穏やかさにつながるのだと感じます。
わが家で実践している水分と食事の工夫

けんしとの暮らしの中で
食事と一緒に水分も満たせるように
続けている小さな工夫があります。
取り入れやすいものをいくつかご紹介します。
- 茹で汁を氷にしてストックする
鶏肉や野菜を茹でたときに出る香りつきの茹で汁を
小さなシリコン製の製氷器に入れて冷凍。
凍ったら保存袋に移し替えておけば
必要なときに1個ずつ使えて便利です。 - ごはんを茹で汁でふやかす
日々のドライフードは、お湯と一緒に
茹で汁を混ぜてふやかしています。
けんしはふんわり立つ香りに気づいて
うれしそうに食べてくれます。
自然に水分も摂れるので、こちらも安心できます。 - 夏は氷水としても活用
暑い時期には、水の中に小さな氷を浮かべて与えています。
ほんのり味がついているので
ふだんは水をあまり飲まないけんしも
少しずつ口をつけてくれるようになりました。 - 熱いごはんの冷まし役にもなる
ごはんが熱すぎるとき、氷をひとつ落として
冷ますこともよくあります。
味も香りもやわらかく伝わり
すぐに食べてもらえるのでありがたい存在です。
≫≫ 老犬が楽に食べられるようにしているわが家の工夫は、こちら
焦ったり、ふっと笑ったり。心が動いた日々
介護をしていると「これでよかったのかな?」と
自分の対応に迷うことがしばしばあります。
けんしの一口ごとに一喜一憂してしまい
飲めた・飲めないのたびに、心が波立つ日もありました。
けれど、ふとしたときに見せる柔らかな目や
そっと寄り添って眠る姿を見ると
胸の奥が静かにほどけていく瞬間があります。
「もっとできることはあるかもしれない」
そんな向き合い方でも、振り返ると愛おしい時間だと思えるのです。
完璧じゃなくても大丈夫。やさしい工夫を重ねていく
老犬介護は「こうしなければ」の連続ではなく
「その子と一緒に過ごすための工夫」を
見つけていく時間だと感じています。
小さくても、自分にできるやさしさが見つかれば
それで十分。
今日もうまくいかなくても、明日また
ためしてみればいいのです。
焦らず、穏やかに。
老犬介護は、ただ延ばす時間ではなく
「心を通わせる日々」そのものなのかもしれません。
≫≫ 老犬の介護で疲れたときに支え合うための、家族との話し合い

